AIで人物のイラストを作ったら、顔が硬い。笑顔と書いたのに、どこか冷たい。目は合っているのに、こちらを見ていない感じがする。
どこが変なのか、はっきり言えません。でも「この顔じゃない」とは分かります。そこで止まってしまう方は多いです。
つい「もっと笑顔で」「優しい顔で」と書き足します。ところが、あまり変わりません。笑顔という言葉が、顔のどこを指しているのか決まっていないからです。
絵を描く人は、表情を「気持ち」ではなく「形」で見ます。この記事では、その見方を指示文に置き換えました。動かす場所は二つだけです。
😐 「笑顔」と書いても変わらない理由

まず原因からお話しします。ここを知ると、直す言葉が変わります。
AIは、言葉から絵を作ります。ただ、言葉と絵をつなぐ時に、幅の広い言葉ほどぶれます。
「笑顔」には、たくさんの形が含まれます。歯を見せた大笑い、口を閉じた微笑み、目だけ細めた笑い。どれも笑顔です。
だから「笑顔で」と書くと、その中のどれかが出てきます。選ばれるのは、たまたま多かった形です。
言い換えると、こちらが形を決めていないから、決めてもらっている状態です。腕の問題ではありません。
顔以外の直し方も含めた全体の流れは、こちらにまとめてあります。
👁️ 表情を作るのは眉と口角です

絵を描く時、表情は二つの場所で決まります。眉と口角です。
意外に思うかもしれませんが、目そのものはあまり動きません。動くのは、目の上にある眉です。
眉が下がって内側に寄ると、怒った顔になります。眉尻が下がって外に開くと、困った顔や優しい顔になります。眉が水平だと、無表情に見えます。
口角は、口の端です。上がると笑顔、下がると不機嫌、真横だと真顔です。
つまり、この二つの組み合わせで、たいていの表情が作れます。指示文に書くのも、この二つです。
「眉尻を下げて、口角を上げる」。これで柔らかい笑顔になります。「もっと笑顔で」より、ずっと届きます。
📊 表情の言葉 四つの比べ方
書き方によって、伝わり方が変わります。表にします。
| 書き方 | 向いている場面 | 手間 | 合わない条件 |
|---|---|---|---|
| 気持ちの言葉 | ざっくり決めたい時 | 五秒 | 形がぶれます |
| 眉と口角で書く | 表情を決めたい時 | 十秒 | 覚えるまで少し面倒 |
| 場面で書く | 自然な顔が欲しい時 | 二十秒 | 場面ごと変わります |
| 数字で書く | 微調整したい時 | 三十秒 | 反映されにくいです |
いちばん効くのは二つ目です。次に三つ目の場面で書く形が効きます。
場面で書くというのは、「久しぶりに友達に会った時の顔」のように、状況を渡す方法です。人の顔は状況で決まるので、自然な表情が出やすくなります。
四つ目の数字で書く形は、あまり効きません。「口角を十五度上げて」と書いても、そこまで細かく反映されないことが多いです。
指示文の組み立て方そのものは、こちらが基本になります。
⚠️ つまずくのは「目を大きくしようとした時」
いちばん多い失敗をお伝えします。表情が硬いので、目を大きくしようとする形です。
「目を大きく、きらきらした瞳で」と書き足します。すると、目だけが大きくなります。眉と口が元のままなので、顔全体はちぐはぐになります。
目が大きくて口角が下がっていると、驚いた顔か、怯えた顔に見えます。狙っていたのは、優しい笑顔だったはずです。
避け方は一つです。目を触る前に、眉と口角を決めます。
順番があります。まず眉、次に口角、最後に目。この順で書くと、顔全体がまとまります。
もう一つ、一度に全部変えないことです。眉だけ変えて一枚、次に口角を変えて一枚。二枚見比べると、どちらが効いたか分かります。
一度に三か所変えると、何が効いたのか分からなくなります。作り直しの回数も増えます。
枠を使い切ってしまう方は、こちらもあわせてどうぞ。
🎭 硬く見える三つの型と、その直し方
よくある硬さには、型があります。三つに分かれます。
一つ目は、無表情に見える型です。眉が水平で、口が真横になっています。直し方は、眉尻を下げて口角を少し上げること。「眉尻を下げ、口角をわずかに上げる」と書きます。
二つ目は、笑っているのに冷たい型です。口は笑っているのに、眉が動いていません。人が本当に笑う時は、目の下がふくらんで、眉も少し下がります。「目を細めて、頬を上げる」と足します。
三つ目は、こちらを見ていない型です。顔は正面なのに、視線がずれています。「まっすぐこちらを見て」と書くと直ることが多いです。
三つとも、直す言葉は短くて足ります。長い説明を足すより、体の場所を名指しする方が届きます。
🖼️ 表情が決まった後にやること
納得の一枚が出たら、その時の指示文を控えておきます。
眉と口角の言葉は、他の絵にも使い回せます。「眉尻を下げ、口角をわずかに上げる」は、髪型や服が変わっても効きます。
自分の定番の言い回しが三つほどたまると、毎回考えなくて済みます。書き出しの時間が短くなります。
同じ人物を続けて作りたい方は、こちらに手順があります。
🚫 この直し方が効かない場面
眉と口角で直せない場面もあります。三つお伝えします。
実在する人に似せたい時は、この方法では届きません。顔の形そのものを寄せる話になるためです。実在の人物に似せる使い方は、そもそもおすすめしていません。
横顔や、うつむいた角度の絵にも効きにくいです。口角が見えないので、変えても印象が動きません。この場合は、顔の向きを先に変えます。
絵が小さく写っている時も同じです。全身の絵だと、顔は画面のごく一部です。表情を直すより、上半身に寄せる指示を先に出す方が早いです。
顔が大きく写っていて、正面を向いている。この二つがそろっている時に、いちばん効きます。
🌱 明日の一枚から変えられること
最後に、次の一枚で試せる形にまとめます。
「笑顔で」を「眉尻を下げ、口角を上げる」に書き換えてみてください。それだけで印象が変わります。
順番は、眉、口角、目です。目を先に触ると、顔全体がちぐはぐになります。
そして、一度に一か所だけ変えます。二枚を並べて見比べると、どの言葉が効いたか分かります。
表情が硬いのは、気持ちが伝わっていないからではありません。形を決めていないだけです。眉と口角、この二つから始めてみてください。
表情が硬いのは、気持ちが伝わっていないからではありません。形を決めていないだけです。眉と口角、この二つから始めてみてください。


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